Links
Archives
Saturday, June 10, 2006
第15回造影剤と放射線シンポジウム 2006年6月9日
1)クリニカルPETに関する最近の話題 -PET/CT と造影剤 -
演者:横浜市立大学大学院医学研究科 放射線医学 井上登美夫(S52群馬大学医学部卒)
・PET/CT が今年の診療報酬改定で保険適応となった。ただし対象疾患は Staging で食道癌、子宮癌、卵巣癌など。
・CTを吸収補正に用いた場合CT値が高くなるとSUV も高くなる(read)。視覚的にはそんなに変わらないが。
・造影剤使っても Staging の精度は変わらなかった。PET も CT も一緒にやってそれに点数を漬ければ one stop shop として検査期間の短縮、医療経済に役に立つのでは。膵癌などで研究中。
・ Time of flight による空間分解能の向上(文献1文献2)
2)前立腺MR診断
演者:獨協医科大学 放射線医学講座 楫靖 (平成元年島根医科大学医学部卒)
・第65回日本医学放射線学会総会演題182:手術例は 27/68
・腹側にある病変に注意。 AFS (anterior fibromuscular stroma)やTZとPZの間の被膜(”外科的被膜”?)の断裂や低信号化に注意。
・1.5T と 3T とでは前者の方が正確であったとするAJRの報告 があるが
よく見ると前者は Phased array coil+endorecatal, 後者は Phased array のみ。3Tでは
尿道に注ぐ導管すら見える。
・ダイナミックMRではTZの方が早く染まる、前立腺癌は早く染まり wash out する
文献
・MRS において、前立腺癌はCho↑、Citrate↓で右肩下がり。TE は 1.5T では 120-145ms
がいいが、 3T ではどれがいいのか議論中。Citrate のそれは TE 依存性がある。そこで
これを固定するパルスを用いるPRESSがある。J変調のため。
・T3a の診断基準=被膜の断裂、膨隆、神経血管束周囲脂肪の消失。2006 JRS でのメタアナリシス(演題番号187)では感度68%, 特異度 73%。3T Endorectal coil で熟練した者が読影すると感度88%、特異度96%、正確度94%。文献
3)大血管領域においてマルチスライスCTをいかに用いるか
演者:聖マリアンナ医科大学放射線医学教室 小林泰之(平成元年旭川医科大卒)
・大動脈瘤は5cm越えると増大率、破裂率が上がる。文献
・大動脈瘤の径は cross sectional (真の短軸)で測定しよう。
・アダムキービッツ動脈は途絶して側副血行を介することがある。
・破裂急性期には血腫検出のため非造影も撮像しよう。
・Stanford A:B = 50:20
・解離の flap は結構激しく動くので同定には心電同期必要。Entry 近傍の染まりは早く
遠位は遅い。
・AAA の 50%、TAA の 20% に冠動脈病変がある、しかしそのような場合に心カテはなるべくやりたくない→CTA による描出
・造影剤減らすと二相が撮れないし、炎症性・感染性・RPF の時困るし、、、
4)冠動脈CTの撮り方、描き方、読み方-20分でマスターする冠動脈のCTA
演者:岩手医科大学循環器医療センター 吉岡邦浩(昭和60岩手医科大学医学部卒業)
・冠動脈CTAにおける三つの問題- (1)石灰化(2)時間分解能(3)画像処理の時間
・(1)非造影の段階で石灰化スコアを用いて feasible でない症例をより分ける。
文献1文献2文献3
・(2)0.4/rotation なら心拍数70以下にしたい。ただし、ベータブロッカーを使うと
副作用発現率が増える。文献
・撮像法 Prep 250 HU で設定、注入レートは 60kg未満で 3.5 ml/s, 60kg以上で 4.0ml/s
注入時間は 5+撮像時間+アルファ、フラッシュの生食は同量。
・読み方としてはまず "Cath view" で大まかに見て(PPV は低いが NPV は高い)、異常があればcurved MPR、ここで異常があればさらに短軸像で狭窄率を AHAのそれに沿って記載。
ZIOのワークステーションでは半自動でここまでやってくれるらしい。
大坂美和子 冠動脈疾患誌 2005文献
Lau GT, radiology 2005:235文献
4)肝動脈リザーバー留置における最近の工夫
・C stopper coil が数少なくても塞栓できる
・IPA を極細スポンゼル(シュコシュコ法でしかも半開にして細かくする)+MMC+Lp+コイル
で詰めると後区域の血流がよくなる。
・Aorta Fix カテはシェファードフックのような形でそこからさらにロングテーパーの
部分がある
・サーフロー使って引っ張ってナートすると縫合しなくても済む
・キンク防止スタイレットをポートから出す
肝動注良い適応は
PVTT のHCC。QOL はよい、5-FU のみだとコストも安い。FOLFOX は一ヶ月で40万。
演者:横浜市立大学大学院医学研究科 放射線医学 井上登美夫(S52群馬大学医学部卒)
・PET/CT が今年の診療報酬改定で保険適応となった。ただし対象疾患は Staging で食道癌、子宮癌、卵巣癌など。
・CTを吸収補正に用いた場合CT値が高くなるとSUV も高くなる(read)。視覚的にはそんなに変わらないが。
・造影剤使っても Staging の精度は変わらなかった。PET も CT も一緒にやってそれに点数を漬ければ one stop shop として検査期間の短縮、医療経済に役に立つのでは。膵癌などで研究中。
・ Time of flight による空間分解能の向上(文献1文献2)
2)前立腺MR診断
演者:獨協医科大学 放射線医学講座 楫靖 (平成元年島根医科大学医学部卒)
・第65回日本医学放射線学会総会演題182:手術例は 27/68
・腹側にある病変に注意。 AFS (anterior fibromuscular stroma)やTZとPZの間の被膜(”外科的被膜”?)の断裂や低信号化に注意。
・1.5T と 3T とでは前者の方が正確であったとするAJRの報告 があるが
よく見ると前者は Phased array coil+endorecatal, 後者は Phased array のみ。3Tでは
尿道に注ぐ導管すら見える。
・ダイナミックMRではTZの方が早く染まる、前立腺癌は早く染まり wash out する
文献
・MRS において、前立腺癌はCho↑、Citrate↓で右肩下がり。TE は 1.5T では 120-145ms
がいいが、 3T ではどれがいいのか議論中。Citrate のそれは TE 依存性がある。そこで
これを固定するパルスを用いるPRESSがある。J変調のため。
・T3a の診断基準=被膜の断裂、膨隆、神経血管束周囲脂肪の消失。2006 JRS でのメタアナリシス(演題番号187)では感度68%, 特異度 73%。3T Endorectal coil で熟練した者が読影すると感度88%、特異度96%、正確度94%。文献
3)大血管領域においてマルチスライスCTをいかに用いるか
演者:聖マリアンナ医科大学放射線医学教室 小林泰之(平成元年旭川医科大卒)
・大動脈瘤は5cm越えると増大率、破裂率が上がる。文献
・大動脈瘤の径は cross sectional (真の短軸)で測定しよう。
・アダムキービッツ動脈は途絶して側副血行を介することがある。
・破裂急性期には血腫検出のため非造影も撮像しよう。
・Stanford A:B = 50:20
・解離の flap は結構激しく動くので同定には心電同期必要。Entry 近傍の染まりは早く
遠位は遅い。
・AAA の 50%、TAA の 20% に冠動脈病変がある、しかしそのような場合に心カテはなるべくやりたくない→CTA による描出
・造影剤減らすと二相が撮れないし、炎症性・感染性・RPF の時困るし、、、
4)冠動脈CTの撮り方、描き方、読み方-20分でマスターする冠動脈のCTA
演者:岩手医科大学循環器医療センター 吉岡邦浩(昭和60岩手医科大学医学部卒業)
・冠動脈CTAにおける三つの問題- (1)石灰化(2)時間分解能(3)画像処理の時間
・(1)非造影の段階で石灰化スコアを用いて feasible でない症例をより分ける。
文献1文献2文献3
・(2)0.4/rotation なら心拍数70以下にしたい。ただし、ベータブロッカーを使うと
副作用発現率が増える。文献
・撮像法 Prep 250 HU で設定、注入レートは 60kg未満で 3.5 ml/s, 60kg以上で 4.0ml/s
注入時間は 5+撮像時間+アルファ、フラッシュの生食は同量。
・読み方としてはまず "Cath view" で大まかに見て(PPV は低いが NPV は高い)、異常があればcurved MPR、ここで異常があればさらに短軸像で狭窄率を AHAのそれに沿って記載。
ZIOのワークステーションでは半自動でここまでやってくれるらしい。
大坂美和子 冠動脈疾患誌 2005文献
Lau GT, radiology 2005:235文献
4)肝動脈リザーバー留置における最近の工夫
・C stopper coil が数少なくても塞栓できる
・IPA を極細スポンゼル(シュコシュコ法でしかも半開にして細かくする)+MMC+Lp+コイル
で詰めると後区域の血流がよくなる。
・Aorta Fix カテはシェファードフックのような形でそこからさらにロングテーパーの
部分がある
・サーフロー使って引っ張ってナートすると縫合しなくても済む
・キンク防止スタイレットをポートから出す
肝動注良い適応は
PVTT のHCC。QOL はよい、5-FU のみだとコストも安い。FOLFOX は一ヶ月で40万。